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多事奏論

姫路出身、長岡在住のフルート・篠笛奏者によるblog。フルート・篠笛教室もやってます。お気軽にお問い合わせください。ブログ内の画像はクリックすると拡大版が見られます♪

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闇雲な練習は時間のムダ!

特に大人は、闇雲に練習することは「時間の無駄」になりがちです。
運動分野で、ただ腹筋をする、スクワットをする、ということは現在あまり評価されていません。楽器の練習も身体を使うので、同じことです。
「無駄こそ趣味の醍醐味」だけれども、「苦しむのが特に好き」ということでなければ、同じ時間を使うなら前進していくほうがいいと私は思います。知らないことはまだまだあって、人生には限りがある。知らないことをひとつでも多く知れば、楽しみがさらに深まると分かっているのに。
あ、闇雲な練習が必要なこともあります。そういった例外は今回は置いておきます。大人のかたに有効な練習、としておきます。


そもそも「闇雲な練習」とはどういう練習でしょうか。

【1】運指が難しいところを何度もさらう
【2】苦手な音(最高音域や最低音域)をひたすら鳴らす
【3】きれいに聴こえないから、きれいに聴こえるように何度もやり直す

多くの人はこれらのことを「練習している」と言うけれども、全部「時間が勿体ない練習=闇雲な練習」です。

下の Read More(続きを読む) に、解説を載せました。興味あるかたはお読みください。




私が「時間の無駄」と厳しいことをいうのには、理由があります。私自身、練習時間が取れないからです。
レッスンでも、薬剤師さん、看護師さん、専門家さんなど、時間が取れない方をたくさん教えてきました。
「練習時間が少ないと、進度が遅くて、好きな曲になかなかたどり着けない」というのは間違っています。
1日トータル1時間練習するなら、いちどに1時間でなく、30分を2回にするのも上達が早いです。試してみてください。

なお。
練習しなくてもよい、ということではありません(笑)。
練習して、演奏できるようになるという過程こそ、楽しいのです。
そして、なんだかんだ言って、練習は裏切りません。
やってるうちに間違ったフォームや吹き方が身体にしみついてしまうことがあるだけです。身体にしみついた悪い癖は取りにくいのですよね~……(><)
また、やらないと身に付かないこともあります。唇まわりの筋肉です。
筋トレを考えたら分かりますよね。
やったほうがいいこと、しないほうがいいこと、考えるのも楽しみのうち。これなら音を出せない夜中でも、演奏に関わることができますね。




●解説●

【1】運指が難しいところを何度もさらう
速いフレーズの練習は、これをやりがち。だいたい同じところで指が引っかかると思います。或いは、どこかが出来ても、別のところでうっかりミスタッチしてしまう。

このとき行うべきは「脳へのプログラミング」です。イメージとしては「正しいプログラムを脳に書き込む」。


脳は外部の刺激に対して変化していきます。この性質を、「可塑性」と言います。ニューロン(神経細胞)同士は互いに情報伝達を行いますが、接続している部位をシナプスと呼びます。


例えば「ミ→ラ」という動きのところで「ミ→シ」と間違えるたびに、脳に「ミ→シ」のルートが書き込まれていきます。間違えれば正しくないプログラムが上書きされています。必要ない指の動きに関してシナプスが強化されていくイメージ。
これを矯正するために、より多くの回数ぶん、「正解プログラムの上書き」が必要になります。
すごく損していると思いませんか。

効率良い練習をするには、「急がば回れ」。
絶対間違えない速度でさらう。
できたら少し速度を上げる。コツは、「絶対間違えない」。
万が一、間違えてしまったら、もとの速度に戻す。
時間がかかるようでいて、これが実は一番早いです。
また、ただの指練習は、指に任せて脳が留守になっていることが多いですが、この練習法なら神経も凄く使うので、指と脳が直結しやすいです。


では、次のケースも考えてみましょう。
【2】苦手な音(最高音域や最低音域)をひたすら鳴らす
この練習法はもうズバリ「ダメ」です。
鳴らないのは、原因があるからです。原因を見つけて改善しないのに吹いても、疲れるだけです。
息のトレーニングなら何も持たずにできますから、息の練習にもなりません。
さらに悪いのは、「自分はこの音が苦手」と脳にインプットされてしまうところです。

この場合は上級者に指摘してもらうことが一番です。
それが叶わない場合は、とにかく情報をたくさん得ること。
例えば音を出す時、気をつけるところは身体のどこでしょうか? スラスラと10個ほど言えれば、少しずつ調整していくことが可能です。3つしか言えない場合は、3箇所しか直せないでしょう?
あなたが気付かない4つめに、大きな原因があるかもしれません。

なお、他人の真似をしてベストな音が出るとは限りません。先生をはじめプロの真似をしても、人間の唇、口腔、歯並びはひとりひとり違うからです。
習いに行くと上手になるのは、あなたの音がよく響くように先生がカスタマイズしてくれるからです。



ここまで来れば、【3】についても理由が分かりますね。
「脳を使う」。
この音はこう、この音はこう、とイメージすることが最初のステップです。

ただこの場合は経験がものを言います。やはり、習っていれば先生が「ここはこのように」とヒントをくれますが、音楽に造詣が深くないと発見できることも少なくなります。
「ソミファソラ」と音があっても、多くの人はそのまま「ソミファソラ」と演奏します。
「ソ」はこの方向でこんな音、続く「ミファソ」はソを追って次へ向かい、「ラ」は新しい気持ちで… と思ったりしませんね。
しかし、上級者はこれらを説明することができます。1秒の中に無数の変化を知覚しています。速い曲であれば0.5秒ですら長い時間です。
例えば2拍という長さを、ぼーっと伸ばしていませんか? 
イメージを育てることが演奏にとって大事なことで、そのイメージを育てるには、多くの良い演奏を聴くことが大事です。
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| ♯レッスンのつぼ | 16:43 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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| たかがき | 2021/03/21 19:45 | URL |















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