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多事奏論

姫路出身、長岡在住のフルート・篠笛奏者によるblog。フルート・篠笛教室もやってます。お気軽にお問い合わせください。ブログ内の画像はクリックすると拡大版が見られます♪

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フジコ・ヘミング&スペイン国立放送交響楽団

新潟市りゅーとぴあでのコンサートを観て来ました。
フジコ・ヘミングさんには興味がありながらも、いつも気付いたときに良い席は埋まっていて聴かず仕舞いでしたが、このたび思いがけずご招待頂いたので、有難く。
(チケットを見たら「S席」(15000円)だったので、何かお返ししなければ、とは思うんだけどなかなか思いつかない……)

当日午前中は娘がりゅーとぴあの音文のほうでコンクールを受けてました。コンサートは芸文で午後からだったので、スケジュール的にもとても良かったです。
子供&夫は、午後水族館でした。


演奏曲目は…
・ファリャ:バレエ音楽「恋は魔術師」より
・ベートーヴェン: ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 作品73 「皇帝」
・ベートーヴェン:交響曲 第7番 イ長調 作品92
 ※青字はフジコ・ヘミングさんのピアノによる協奏曲



1曲目、ファリャが始まったときは、「スペイン交響楽団はこんなもんか」とちょっと思いました。迫力がイマイチというのか、音量がそれなりだったのか。


2曲目。事前の案内では、ベートーヴェンの「皇帝」か、ショパンの「ピアノ協奏曲 第1番」ということだったのですが、当日ホール入り口に「本日はベートヴェンの…」と書いてあったので、「皇帝」が堪能できました。

途中でオーケストラ指揮者のエイドリアン・リーパー氏が演奏をストップさせ、オケに短い指示を出し、フジコさんにスコアを示して、すぐ演奏再開というハプニングあり。
この音量ならショパンのほうが良かったかと思っていたけど、気付いたら、ちょっとオケが鳴ってきてましたね。
最後の7番へ、期待が高まります。


ここで、フジコ・ヘミングさんによるアンコール。
演奏されなかったショパンの協奏曲1番の2楽章を、オケと。
そのあと、ソロを2曲。2曲目はリスト「ラ・カンパネラ」でしたが、1曲目なんだったんだろう……ピアノ曲は分かりませんorz
さすがにリストは十八番なようで、曲の終盤はペダルを踏み抜く音が!! ダンスのステップか、はたまた足拍子か?というくらいダン!ダン!と響き渡っておりました……凄い。
チケットをくださった方がこの「ラ・カンパネラ」を楽しみにしていらっしゃったので、フジコさんが「ラ・カンパネラを弾きます」と言われたとき、思わずお隣と顔を見合わせて、やったぁ!と(^^)b☆


休憩をはさみ、ラストはベートーヴェンの7番。ドラマ「のだめカンタービレ」で一躍有名になった、いわゆる「ベト7」ですね。
私はあんまり「ベト5」とか言わないので、「ベト7」という呼び方にも大変抵抗がある……。
このブログの右側に「PS2用ゲームのだめカンタービレ」というのを貼ってあるのですが、BGMを鳴らすと何曲目かにこの曲の抜粋が流れます。お試しください♪(2007.6.26現在)

ここで軽くハプニング(?)。舞台そでからオーケストラが入ってきて、場内の照明が落ち、ヴァイオリンを持ったコンサートマスター登場、拍手~……
っと、あれ?
ヴァイオリンの彼、コンマスのすぐ後ろの席に収まりました。単に遅れてきただけの様子。それに気付いた観客も、ウケておりました。

さて正真正銘コンマスが現れ、続いて指揮者登場。
オケが鳴ってきていたので、期待が膨らみます。
予想通り、いやいや、予想以上の出に、思わず顔がほころびましたよ。第一楽章の有名なあのフレーズ(知ってる人は知っている、のだめのオープニングのあの部分)がフルートで唄われ、次に全体で……いやもうすっごい幸せな音でした。
4楽章はやっぱりティンパニに目が行きますね。
オケも鳴ってます。クライマックスに入って「キタキタキター」と大興奮、そのままラストまで、一旦落としてから上り詰めるところ。カッコイイ!!
「ブラボー!」の掛け声どおり、素晴らしい演奏でした。
やっぱりスペインの楽団は、こういうお熱いのが得意なんでしょうか。


オーケストラによるアンコールは3曲。
3曲目はエルガー「愛の挨拶」。1、2曲目は何だったかなぁ……聴いたことあるんだけどタイトルがorz


立ち上がりがもうちょっと良ければ、もっと良かったかな。まぁ終わり良ければ全てよしです。
フジコさんは、銀色のキラキラがひとすじ流れる青いドレスでした、歩く時も演奏される時も、下にはいておられるズボンが完全に見えるくらい、スカートのすそをズバっと豪快に上げてらっしゃいました。
演奏は、不思議なんだけど、手ががつがつ上下に動いて力いっぱい叩いているように見えるんだけど、温かい音色で。音を長い距離上行、下行させると、まるで管楽器のような滑らかさでした。ピアノに感じられる「音の階段」のイメージが無いんですよ。

もうお年ですし、今のプロの方のほうが技術もあって上手なのだと思いますが、逆にお年の分だけ、違ったものがプラスされているようでした。
演奏家もある程度脂がのってくると、過剰な演奏をしてしまいがちですが、それもとっくに通り過ぎた、そんな無欲な演奏。良かったです。
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