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多事奏論

姫路出身、長岡在住のフルート・篠笛奏者によるblog。フルート・篠笛教室もやってます。お気軽にお問い合わせください。ブログ内の画像はクリックすると拡大版が見られます♪

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表現について

何かを演奏するとき、よく
「感情込めて」
という言葉を聞きます。
「感情を込めて演奏することができる」という教育用語というか目的というか、それが影響しているのかな、とも思います。
子どもたちに音楽を教えるとき、それが悲しい曲ならば、「自分の悲しい経験を思い出して弾いてごらん」と言われることも多いでしょう。
子どもに分かりやすく伝えるのには、また、教育としての音楽を教える場合には、実生活と絡めるという考え方において、手っ取り早いからでしょう。

「実生活で起こった悲しいことを音楽に込める」
というのは、音楽を日常に引き寄せるには良いことだと思います。

ただし、人に演奏を聞いてもらうときは、ちょっと違うスタンスのほうが良いかもしれません。特にプロフェッショナルを目指す方は。
「演奏中に考えていること」など、他人に分かるはずもないのですが、悲しい曲を演奏するときに自分の身に起こった悲しいことを、楽しい曲を演奏するときに自分の身に起こった楽しいことを思い浮かべてそれを曲に込める……何故聴いて下さっている方に、自分のプライベートなものを押し付けるのか?自分にしか分からないことですが、確実に自分には分かりますので、ちょっと考えると変だな、と思えてきます。

もっとも、演奏している時にはその曲のことしか考えていないので、悲しいことが起こっていても演奏している瞬間は楽しさを表現できますし、楽しい気分になります。
でも、その心の底から楽しい気分なのと同時に、悲しいのに楽しい気分でいることを見つめる自分も存在していたりします。
曲のことを考えている、と言っても、進行や音符を追っているわけでもなく、曲の中心にある何かを見つめているような、そんな感じです。その正体が何なのか……記号でもなく、言葉でもない、近いのは風景や音そのものや色や、そういったイメージかもしれませんが。そこは各人違うところなのでしょう。

というわけで…特に音楽大学等で勉強されている学生さんは、「フルート科だから歌(あるいはソルフェージュやピアノなど本科以外の勉強)はそこそこでいいや」と思わず、ぜひ積極的に受講し、腕を上げていって欲しいと思います。本科以外の音楽を聴くこと、本を読むこと、美味しいものを食べること、全て身になります。体力もあり、吸収も出来る時期、時間がないという制約も飛び越えられる時期だからこそ、やれることです。いまピンとこなくても、心の底に経験を貯めていってください。絶対無駄にはなりません。



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