もうそろそろ10月が終わります。
自分で決めたことではありますが、この秋は本当に酷いスケジュールです。特に10月。
声を掛けてもらえるうちが華……! と踏ん張った結果が、この10月です。大勢の新しい生徒さんたちとの出会いもあり、演奏を聴いてくださったたくさんのお客さま方との出会いもあり。そういったことを原動力にして、ただひたすら動きました。細かい記憶も仕事の成果も全く思い出せませんが、後々振り返ると「あのときが」と、頑張って良かったと思えるに違いありません。
さて、10月に入って最初のイベントはコレ。
●南部保育園 フルート&ピアノデュオ ふるぅぴぃ コンサート

個人情報保護のため、せっかくのカワイイ子どもたちのお顔の上、すみません!
南部保育園での演奏は、ついに3年めになりました。経緯は過去にも書きましたので割愛しますが……宜しければリンクをはりましたので、お読みください。
1年め(一昨年)。2年め(去年)。この保育園コンサートで何が楽しいかと言うと、まず、「子どもたちがのびのびしていること」。次の点を挙げると納得ですが、「保護者の方々が温かいこと」「園長先生をはじめとする先生方が温かいこと」。
仕事上、いろんな保育園や幼稚園、学校へお邪魔しますが、本当に様々。その中で、この保育園の子どもたちの自然さ、純粋さには、とてもホッとさせられます。
どこへ行っても同じなのですが、本来、子どもたちはとても正直です。演奏がつまらなければ聴かない。面白ければ聴く。シンプルです。
小学校くらいになると、「静かにしなければいけない」ということを学びます。中学校に入ると、「学び取る、積極的に楽しむ」姿勢も出てきます。
演奏している側からすれば、中学校演奏がラクです。ですが、私はそればかりだと演奏者として甘いんじゃないかと思うようになりました。私は、「通行人の足だって止める演奏をする!」というつもりで、ちゃんと演奏したいのです。
いわゆる「イージーリスニング」は、easyに聴いて頂いてもいいけど、演奏者はeasyに流してはいけない。
クラシックの「小品」と呼ばれるものでも、作曲者は命を吹き込んでいます。ちゃんと工夫して、楽しく聴けるよう提供するのが演奏家の役目だと思うのです。
保育園コンサートでは、みんなが知ってる曲やノリノリの曲ばかりを演奏しません。
有名なクラシック曲、聴いたことあるかもしれない曲、聴いたことないだろうけど紹介したい曲……を交えて演奏するのが、ふるぅぴぃのスタイルです。
もちろん、ちょっとした曲はご家族の方々に向けて演奏しているということもあります。小さい子どもが居ても、気にせずに本格的なプロの生演奏を聴いて頂きたいから。
だけど、その曲の演奏中にチラリチラリを会場を見ていますと……ちゃんと聴いてくれている小さなお友達も居るんです。大好きなお父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんたちと聴いた生演奏は、将来忘れてしまうかもしれないけど、その時に心に灯った温かい気持ちの芽は、この先大きく育って行くと思っています。
音楽に限らずですが、いろんな体験をすることが、将来へのタネを撒くことになる年代ならではの体験だと思います。
もちろん、「これだ!」と気持ちにピッタリ合えば、子どもたちだって大はしゃぎです。
それまでフラフラしていたのに、何故か音はちゃんと耳には入っていて、即座に反応してくれます。この、「何故か耳に入ってる」というのが、タネを撒くことのひとつなんですよね。「興味が無さそう」と大人の判断で体験を減らすのは、たいへん勿体ないことです。
で。
「これだ!」の最高潮が、この日のコンサートの、最後の曲でした。気付けばたくさんのお友達がステージの上へ……。恥ずかしかったり、ご家族と一緒に居たくて会場に残って歌ってる子どもたちも、歌ってくれていましたね。ピアノ、フルート、子どもたちの合唱で、とても幸せな時間でした。
40分超という長いコンサートでしたが、この瞬間へ向かって少しずつタネに水を撒いているような、その芽のひとつが急激に育って咲いたような……。楽しい瞬間でした。
今年もお呼び頂いて、ありがとうございました。
合奏したい、手遊びしたい等々いろいろご要望はあるかと思いますが、演奏がお仕事の「演奏家」ですので、ご容赦ください! 合奏と手遊びは、プロである保育園の先生方にお任せを~。私たちにはそのようなスキルは無いんですよ~~(^^;
(とか言いつつ歌いましたけど……ピアノの金子さんに、「幼稚園もイケるんじゃないか」と言われましたけど……小学校授業までで勘弁して>< )
またどこかで私たちを見掛けましたら、お気軽にお声を掛けてくださると嬉しいです。
ありがとうございました!