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多事奏論

姫路出身、長岡在住のフルート・篠笛奏者によるblog。フルート・篠笛教室もやってます。お気軽にお問い合わせください。ブログ内の画像はクリックすると拡大版が見られます♪

2012年09月 | ARCHIVE-SELECT | 2012年11月

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10/29(月)小学校で演奏会

前日は新潟で篠笛を吹き、21時過ぎてから帰宅。
娘の給食エプロンにアイロンを掛けたりなんやらして、お腹すいたけど何か作るのも面倒で、ぐったりと寝ました。
翌日は朝レッスン、昼演奏会、夜レッスン! 負けるか!(自分にw)

というわけで。
朝のレッスンには、ドレスや楽譜をしっかり車に積んで出掛けました。
レッスン後に現場に直行!
会場は娘の小学校です。

PTAの中にフルーティストや声楽家が揃ったので、これはコンサートをしなければ、と開催された今回のイベント。
特に、市内に少ない現役プロフルーティストが三人も揃ったのは凄いことだと、渡辺優子先生がフルートアンサンブルを企画してくださいました。
先生、いつもお世話になっております。。。

20121029

演奏後、皆様の拍手を頂きながら会場を後に。観覧の児童・保護者が退場するまで、しばし音楽室で待機し、記念撮影を♪
私は左から二番目。演奏会でいつも使ってる地味なほうのメガネを車に忘れてしまったので、黒ブチメガネをかけたガッツリめがねっ子で出演しました(笑)。

簡単な曲ばかりでしたが、やっぱりプロが集まると曲も生きるような気がしました。アンサンブルしていて楽しかったのは久しぶりです。「ふるさと」は全部アドリブでしたが、これもリラックスして楽しめたからこそうまく行きました。

終わってから「良かったよー」と声を掛けてくださった同級生の保護者の皆様。次女の同級生も、廊下で会ったときに拍手してくれました。(後日「どこどこの先生はヘタだけど、昨日のお母さんたちの演奏は良かった」と辛口の友達が言っていたと、次女からの報告あり(^^;)
企画してくださった役員の皆様、観覧してくださった方々全てに御礼申し上げます。ありがとうございました♪


余談。
撤収するとき、「これだけの演奏をしようと思ったら、皆さんやっぱり毎日練習されるんでしょうね!」と音楽の先生が仰られたのですが、「いや~~…練習、あんまりしないですね……(^^;」と思わず言ってしまいました(笑)。渡辺先生なんて「ビール飲んでる時間のほうが長いですかね~…」って、ちょ…先生面白すぎorz
実際、レッスンや演奏会をはしごしていると、自分の子どもや家の用事もあるし、練習時間の確保が本当に難しいのです。

何年か前も、「家庭と演奏の両立ってどうやってるんですか」とインタビューされたことがありましたが、ピアノの金子禎子さんも私も、別々の機会に訊かれたのに「両立してません!」と見事に紙面に並びました(笑)。どちらかの比重を高くするとどちらかが減る。一日24時間、身体はひとつなので、なかなか難しいです。どうバランス取るか、効率よく家事や練習をするか、ですね。

| ♪楽器・演奏・教室 | 19:01 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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10/28(日)新潟「竹あかり花あかり」

26日(金)~30日(火)、新潟市のお屋敷町を代表する2つの庭園、齋藤家別邸と北方文化博物館新潟分館にて、月が美しいと知られる十三夜を中心に、期間限定の夜間開館と庭園ライトアップが行われました。

土日は各館とも和楽器の生演奏がありました。
齋藤家別邸と北方文化博物館新潟分館では篠笛、北方文化博物館新潟分館では筝曲。

齋藤家別邸の篠笛は、土曜日は私のお弟子さんである小浦方さんと野良さん。日曜日は小浦方さんのピンチヒッターで私がお邪魔してきました。

20121028-2 20121028

二重奏を、急遽のアンコール含め3曲。ソロも数曲演奏しました。
雨模様でしたが、お庭が竹の灯りでライトアップされ、日本庭園ならではの幻想的ながらも凛とした雰囲気が素敵でした。

演奏後、お客様とお話をしてみたら……たまたま山口県から来られて、今夜のこのイベントに立ち寄ったという方が! あちらで鼓童を聴いていたところだと仰り、ご縁を感じました。私も実家が瀬戸内ですし、夫は中国地方ですし、親近感!
それから、新潟教室の生徒さんもチラホラ。来てびっくり、私が吹いている(笑)。
「先生、仰らないから~~!」
と。だって~、出るつもり無かったんですもん~。急遽のピンチヒッターですもん~。
以前ここにメッセージを残してくださったYさんともお会いできました。ネットって凄いですね! 初めてお会いするのに、初めてじゃない感じ。
演奏を聴いてくださった皆様、ありがとうございました。



奏者の小浦方さん、野良さん、お疲れ様でした。
よい経験になると思い推薦したものの、当初のお話より大きくなって、かなりプレッシャーになってしまったようで、申し訳ありませんでした。笛が嫌いになりませんように…。
また、野良さんには日曜日の行き帰りにお世話になりました! 運転するだけでしんどいのに、私がいろいろやらかしてすみません(><)
今回は演奏されなかったけど、kさんも荷物運び、譜面台運び等、お世話になりました。ありがとう! 

| ♪楽器・演奏・教室 | 18:52 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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旧齋藤家別邸「新潟 竹あかり 花あかり」

来る26日(金)~30日(火)、新潟市のお屋敷町を代表する2つの庭園、齋藤家別邸と北方文化博物館新潟分館にて、月が美しいと知られる十三夜を中心に、期間限定の夜間開館と庭園ライトアップが行われます。

土曜、日曜日の19時からは、篠笛の生演奏が観月に華を添えます。
私のお弟子さんの小浦方さん、野良さんのお二人が、演奏に参ります。


……の予定が、事情があり、日曜日の夜は、小浦方さんの代役で私が出演することになりました。
野良さんは2日間とも参加していただく予定です。


問題は、いまから何の曲が準備できるかなぁ~ってとこです。
二重奏は譜面が見れるけど、ギャラ頂く以上は一人でも吹かねばなるまい。野良さんには日曜日の出番が減って申し訳ないけど、笛演奏の二日目、しっかり〆たいです。人が多いのは土曜日だと思うけどね♪
曖昧な記憶の奥から、曲を引き摺り出して来ないと……間に合うか!?

それにしても、衣装しまう前で良かった。
前回から出しっぱなしで、今日こそ片付けよう! って思ってたところでした……。
いや、上は替えるべきかな? しばし考えましょう。

お近くの皆様、お時間ありましたらぜひ聴きにいらしてください!
お天気も、良くなることを願います(^^; 

料金等、詳細はサイトにてご確認ください。

| 徒然 | 17:00 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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昨夜のなめちゃん

うちのジャンガリアン(ブルーサファイア)の女の子、なめこちゃん。

20121019

手を噛み噛みしながら、寝てしまいました。
まだまだ赤ちゃんです。

| うちの子たち | 08:27 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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今週のスタートに

今週も始まりました。
週末にうっかり発熱してしまったのですが、昨日から熱も下がり、「やるぞ!」という気でいます。
でもまだ身体が付いてこない……(^^;

「病は気から」と言うのは古い日本の根性論で悪しきもの、と思う方も多いと思いますが、実はこれはけっこう当たっていて、仕事が忙しく気の張っている時は病気にならず、2~3日休みがあると風邪などひく、ということがあるんです。
私はいつも、お盆やお正月に倒れます(^^;
今回はよりによって2公演ずつ演奏する日に倒れてしまったわけですが、土日になって娘たちも朝バタバタしないし、と思って緊張の糸が緩んだのかもしれません。
(精神的に参ってる人の場合は「気が病」ですので、この言葉を使うのは根本的に違います。念のため。)


さて。
今週のスタートに際し、その“気”を奮い立たせてくれる(?)言葉を紹介します。
ブログを整理していて発見した、師匠の言葉です。

「これから先のことを考えたら、今が一番若いんだよね。だから、何でも出来るんだよ」。

いつだって、今が一番若い。
「もう遅いかも」とか「無理かもしれない」と思っているくらいなら、一番若い今のほうがもっともっといろんな可能性があるのでやってみよう、ということです。
しんどい、出来ない、と逃げることがあってもいいけど、やってやろうと思えばきっと出来る。だって、今がいちばん若くて、柔軟性があるんだから。
何をやるにも「遅い」ということは無い。遅いと思うくらいなら、今すぐやったほうがいい。

そんなひとことでした。

| 徒然 | 07:52 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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ひと段落

10月7日(日)に蓬平「猿倉岳天空のブナ林秋のトレッキング」にて篠笛演奏。
翌8日(月)に国立越後丘陵公園で次女とフルート演奏。
その週末13日(土)の午前、「みのわの里」にて越後長岡神田囃子演奏。
同夕方、アオーレ長岡で開催中の「ガス展」ステージにて、越後長岡神田囃子演奏+私のソロ「荒城の月」演奏。
本日14日(日)、越後湯沢駅COCOLOにて、田楽2回公演。

うむ、よくやった、自分(笑)
実は丘陵公園では風対策が全く出来てなくて、皆さんにご迷惑を掛けてしまいました。本当に申し訳ない演奏をしましたが……
それを踏まえ、反省・教訓として、前向きに頑張っています。

猿倉岳天空のブナ林と国営越後丘陵公園コスモス畑。
20121007 20121008
写真クリックで、拡大サイズがポップアップします。
コスモス畑の写真、次女の指先にとんぼが止まっているのですが、写真では景色に同化してしまい、見えません。残念。

さて、今日の田楽。
私は能管をしないと普段から豪語していますが、実は田楽の時だけ吹きます(笑)。
※普段はやりませんので、教えられません。能管を習いに来ないように。

はじめに書いたとおりタイトなスケジュールで生きていますので、非常に不安だったのですが……無事演奏することが出来ました。ああ良かった……。

これは今日活躍してくれた能管、控えの蘭情管(オクターヴ管)、銅拍子。全景見えませんが、下敷きになっているカラフルなヒラヒラ付きのが頭に被っていた竹網笠。

20121014

ところが実は、昨日の朝から体調が悪くて。発熱があり、逆に血圧が下がってフラフラと立ち上がれなかったりしました。幸い土日で娘たちが居たので、朝食を作ってもらったり、長女は昼食を外で買って食べてもらったり。
原因は風邪でもなんでもなくて、肩こり!
腰、背中、肩が凝り固まって、首も固まったあと、視神経を圧迫して頭痛と目の奥の痛みが来るんです。
その頃には背中一面、指が押し込めないほどカチカチになっていて、四肢の筋も張ります……こうなると発熱します。今回は扁桃腺が腫れないだけマシでした。
2日間の演奏は、当然ドーピングで!
無事終えられて、本当にホッとしてます。

というわけで、演奏後、駅ビルCOCOLOの中にある温泉に突撃してみました。
越後湯沢駅、ブラボー!!
17時に解散し、ここへ来たら営業終了まであと30分。
長湯するたちでは無いので、じゅうぶんと踏んで浸かってきました。喫茶店(?)の奥だったので、立ち寄りで入れるのか戸惑いましたが大丈夫でした。

20121014-2

お湯、けっこう熱め。源泉に日本酒を混ぜた「ぽん酒風呂」だそうです。温まりそう~。
車で来た人大丈夫かな? と思ったけど、お酒のにおいは全くしませんでした。
私が入ったとき、ちょうど山帰りのおばさまで満員御礼。洗い場が4人分しかなくてこれまた戸惑いましたが、ひとつ譲ってもらえて事なきを得る。

お湯に浸かって、案の定、5分でギブアップ。
入場料の800円が無駄になると思って、外の扇風機に当たって身体を冷やしてから、もう5分頑張ってきました。トータル10分。

ほかほかテカテカした顔で改札に向かう途中。
なかなかナイスなお店の前を通りました。写真、店名見えますでしょうか?

20121014-3

いま流行りの、麹を使ったジュースバーなどもあって面白かったです。
COCOLOは新潟、長岡とよく利用しますが、越後湯沢がピカ一だと思います。

とりあえず次の新幹線の時間を……と改札でチェックしたら、なんと8分後に発車。
その次はなんとなんと1時間後!?
これは乗らねばなるまい、と。何かお土産でも買いたかったんだけど、仕方ないですね。家で次女が待ってるんで。
新幹線でちょっと出ただけですが、笛が吹けて温泉入れて。小旅行気分でした!


あ、ひとつだけ悔しかったこと。
駅にレルヒさんが居て、2回もハイタッチしたんだけど、装束を着てスタンバってたところなので、携帯を持ってなくて写真が撮れませんでした!
ついでに装束着てる写真も撮ってなかったです。
もし本日、越後湯沢駅COCOLOで、カラフルな衣装を着た、太鼓と笛と踊りの集団を見た! 写真撮った! という方がいらっしゃったら、写真を分けてください!

| ♪楽器・演奏・教室 | 19:21 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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篠笛と能管と田楽笛 その3

今回の事の発端は、私が田楽笛を購入しようと考えたことだった。
どうやら、能管のように竹を八ツ割りにし、それぞれを裏返して作るものと、竹のまま使う田楽笛があるらしく、

“割って裏返さない田楽笛”を買うくらいなら、お小遣いを貯めて“割って裏返す田楽笛”を買ったほうが後悔無いよね。

と考えた。
そこへ、岸田晃司さんのツッコミ。というかアドバイス。
※遣り取りは適当に端折り、編集してあります。あしからず。

「割って裏返すのは単なる迷信が一人歩きしてる、説がどうやら笛師さんの間でもある様です。要するに太い煤竹が手に入れば真竹を割る必要ないんだとか。」

ここで以前に書いた、「能管=割って返す」説が覆る。
それなら田楽笛も、割らなくて良いということが分かった。そのほうがお値段も安いはず……と考える。
なお、この場合の田楽笛とは、故・野村万之丞先生考案の田楽で使用する笛のことである。

ところで、である。
「田楽笛が言わばノドの無い能管」なら、一噌幸弘さん考案の「ノドの無い能管」との違いって?」
根本的な問題がここにあった。

岸田さん(以下K)「音色じゃないですかね? 僕のイメージでは、田楽笛は見た目が能管あるいは龍笛の様な篠笛。 ノドのない能管はそのまんまノドのない能管なのかなと。」

高垣(以下T)「“のようなもの”は、やっぱり“のようなもの”で、田楽笛は能管とは違うのかなぁ。私は機能や材料よりも音色で笛の種類を分けてしまうので(ここでこういう音が欲しい、とかで)、造りをあまり気にしたことなくて。」

結局そこなんですよね。造りが厳密にどう違うかより、音色が大事だし、気になる。やっぱり二人ともプレイヤーだった(ここ、笑うとこです)。
このあたりで蘭情さんにお電話しました。
田楽笛がおいくらくらいから制作可能なのか?
野村先生の田楽で使う、と用途をお伝えする。

蘭情さん「野村さんのところの田楽で使うなら、篠の十で吹けませんかね~」

T「今吹いてるんですが、音が細くて物足りないので、田楽笛をと思いまして。」

蘭情さん「田楽笛なら音は篠より通るけど、大甲が出にくいので、大甲のある曲なら太めの篠でどうでしょう」

こう仰っていました。
能管と田楽笛の戦いに、太めの篠笛が乱入してますます混乱!
田楽の笛作りに蘭情さんが関わっていたとは言え、まだまだ日々、笛を進化(深化)させているお方。長い年月を経て、能管ベースより篠笛ベースのほうが音を出しやすいとの結論に落ち着いたのかもしれません。今のところ(また新しい技術を編み出したら進化すると思われる)。
私のほうは、今より太くなめらかな音が出れば問題無いです。単に田楽笛が欲しいのでなく、決まった田楽に使う田楽笛が欲しいので。あわよくば、演奏会にも使って、という軽いノリです。


この時ちょっとしたハプニングがあり、蘭情さんに聞こうと思っていた「ノドなし能管」と「いわばノドの無い能管であるところの田楽笛」の違いを訊き忘れる(笑)。
でも今回は、ノドなし能管でなく、篠笛ベースの田楽笛だから、とりあえず悩みは先延ばしになった。というか、解決が遠のいた。


一方、晃司さんより動画の紹介。
「呂は確かにちょっと能管ぽい響きだけど、甲は普通に篠笛? 確かに大甲はきつそうです(^^;; 」

T「これ能管ちゃう? 呂は能管の音するね。甲が篠笛の音なのは口の中の状態が篠笛だからかな? 私は能管やらないんだけど、大甲ってこんなにキツイものなの?」

K「本物の能管手に入れてからよく分かるのですが、この笛は似てるけど全然能管の音じゃないと思います。この音程感とか低音の感じとか能管じゃ絶対出ない音です。 見た目も長細いし、古典調の四か五あたりの太くて硬い篠の音、って印象かなぁ。」

違和感はそれだったのかと、再度動画を見て音を聴いてみる。

T「そうそう、音程は能管と違う気がするのよ、篠笛で摺り上げて解決するような。やっぱり違う感じなんですね…。でもコレ「能管ソロ」って書いてあるよ……」

K「マジすか!てことはこれこそノド無し能管じゃないですか!? 作ったと思われる方に確認しないとですよ!(笑) 」


うわぁ~お化けの音の出る笛(能管)の話してたら、本当にお化けが出るんじゃないの、コレ(爆)。
話は意外な方向へ。


K「確かに能管ソロって書いてあります(笑) でもご本人のアカウントではないので信憑性が(^^;; コメントを見ていると、田楽笛です、とも書かれています。」

どっちなんだ!

K「あすなろ管というのもあるのでその可能性もありです。 ノド無しお化けの成れの果てですよきっと(笑) 」


新たなお化け候補が。何ともホラーな話になったものだ、夏の夜でなくて良かった(笑)。
オチが付いたのが面白くて、話の掲載を晃司さんに打診しました。快くOK出してくれて、ここに転載となりました。いつもありがとう~♪(^▽^)ノ

間に西川浩平先生の動画も見てみました。この方の演奏はヒシギも美しいです!



岸田晃司さんは、11月24日(土)の「篠笛フェスタ2012」に出演されるそうですので、お近くの方、お時間ある方はぜひ行ってみてください♪ 場所は青山 月見ル君想フ。前売券¥4,000。
神楽笛のことさん、篠笛・能管の朱鷺たたらさんも出演されますよ。

岸田晃司さんオフィシャルサイトはこちらから
私のこのブログの左側からもリンクしています。ぜひご覧下さい。

| ♪楽器・演奏・教室 | 08:13 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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篠笛と能管と田楽笛 その2

9時間経過。第二話(笑)。


何となくオチの付いたような話ではありましたが、まだ問題はあります。
今日お電話でお伺いしたところ、蘭情さんが仰いました。
田楽笛は大甲が出にくい、大甲を吹く必要があるなら太めの篠笛を工夫する感じでどうか、と。

えっ。篠笛が太くなったら田楽笛になる!? 勿論、厳密には違うでしょうが。代用できるという意味で。
確かに、田楽の現場に行くと、太い篠笛のようなのがあります。見た目能管から遠い。ああいうことか。
管が太く、唄口も大きいので、音色も太くなります。


さぁ、区別がだんだん付かなくなってきました。
と言って、分けたいわけでも無いのです、笛吹きなので、吹いて納得出来れば良いです。このシーンでこの音が欲しい、と思えば、笛をチョイスして、その音が出せれば良い。

そもそも、ネット上であれはどうとかこれはどうとか言って、頭デッカチな情報を仕入れてる人、あまり共感出来ませんし。フルートやってる人に多いですが、そうやって薀蓄垂れて最高だとする楽器をその人が吹いたとして、私がその人のと違うのを吹いたとして、絶対私の音のほうが良いですもん。そういうとき、相手は絶対プロでは無いから。プロの人は四の五の言わないで、それぞれの笛の長所を生かして吹かれていますね。
自分なりのこだわりはあるでしょうが。

楽器はとにかく吹いてみないと分からないので、ベターや好みはあっても、万人にとってのベストというのは薀蓄だけでは決められないものだと思いますので、こういう考え方は私には馴染みません。
※勉強熱心でいろいろ調べているのは良いことです、私がどうかと思うのは、実際に自分が吹いてもないのにアレコレ薀蓄で優劣付ける姿勢です。


また。
古来より、日本人はソフトをハードに合わせる名人でありました。
飛行機の操縦室が窮屈なら、体を操縦室に合わせろ!
という冗談かなんなのか分からない話もありますよね。あながち冗談じゃないみたいなんですが……。

欧米は逆です。
リコーダーでも、合奏時に音が小さい、演奏しにくいからと、キーが増えてフルートになったり。木じゃダメだと金属になり、銀から金、果てはプラチナが出て、いやプラチナは重くて大変だから良くない、でも良いには違いないから何とか使おう、なんて今ココ(笑)。

日本の楽器は、吹きにくい、頑張れ、以上。でしょ。シンプル・イズ・ベストでここまで来てしまった。
笛にノドを入れた。なんかいい音がする。でも音程が取れない。でも吹け!
で、見事に形を作ってしまったわけでしょ。恐ろしい根性です。
しかし音楽の世界にも黒船襲来なわけで、全国でピッチを揃えて篠笛という名称が付き、西洋音階に合わせた唄もの(改良型)が生み出され、意欲的な演奏者や笛師が試行錯誤して更に改善したり考案したりしているところ。
私たちは、このタブーを作らず活発に動き出した時期に出会えたことに感謝しなければ……と思うのですが。


だから、なんだか境界がよく分からなくなってるのも、事実だとは思うんですよね。
改良のほか、間を埋める楽器も登場しているので。
もちろん別ものなんですが、別だから、と吹いても聴いてる人が聴き分けてくれるものでもなし。。。(結局そこ?)
伝統を大事にするのは大切ですが、そういう場以外で逸脱しても良いのではと。
現にいま、和楽器を使ってる団体でも演奏されてるのは現代音楽だったりしますよね。あれと同じ。

温故知新。
いまほどこの言葉の生きる時代って、無いのではないでしょうか。


続く(笑)

| 徒然 | 17:58 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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篠笛と能管と田楽笛 ※後刻追記有り

狩野嘉宏先生の田楽笛に魅せられて、私もついに田楽笛を手に入れようと思った。
ただし、先生所有の六笨調子でなく、本当に田楽にも使用するため、十笨調子が希望である。
田楽笛というのは、言わば「ノドの無い能管」のようなものだと聞いている。

そこでハタと考えてしまったが、田楽笛と能管とは、どこが違うのだろうか?


状況を整理してみよう。
まず、能管について。
能管とは横笛の一種で、能や狂言に用いられる旋律楽器である。
煤竹(すすたけ)で作られ、管内に喉(ノド、または管クダ)という短い管を入れて、音高を一定させないような造りになっている。これで幽霊の出てくるような、あのような音を出せるようになる。

西川浩平先生による「乱序と獅子狂い」


管体は、竹を縦に割り、竹の表面を内側にして組み直しているものもある。

最後の「ものもある」というところは、今朝ほど岸田晃司さんから聞いた。「組み直すものだ」とずっと思っていたが、笛師さんの間でも割って組み直すことに賛否あって、太い竹が手に入れば組みなおさずとも良いとか、組みなおしても変わらないとか、蘭情さんが仰ったとのこと。

<ここから追記>本来能管は太い本煤竹を使って作られた物だが(特に200年近く燻された物は最高)、それは現代ではあっという間に手に入りにくくなり、仕方無しに真竹を八つ割にした。その上で八つ割も変わらない、気のせいだとしてもむしろ良いという人もいるというのは、最初に八つ割を考えて全く問題ない能管を作った人は凄いなと。 そういう意味で、当然良い本煤竹がどんどん手に入らなくなる今後は、八つ割というのがベストになって行くのでしょうね。 と、岸田晃司さん談。<追記、引用ここまで>
(晃司さんありがとう!)

ということで、「割って組み直すから能管」というプロトタイプの図式が無くなってしまった。
では「ノド」があれば能管かと言うと、何と「ノドの無い能管」も世の中にはあると言う。一噌流の一噌幸弘さんが過去に考案しているという。

この一噌幸弘さんは、故・野村万之丞さんが「楽劇大田楽」を創作された際、使用する笛と音楽に携わった方だと聞いている。そして蘭情さんと共に創り上げた笛が、「田楽笛」とのこと。

もしかして、「ノドの無い能管」の名称が、「田楽笛」なんでしょうか?

ご存知の方が居たら是非情報を頂きたいと思いますm(_ _)m

そして、続く。

| 徒然 | 12:03 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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