正確な和訳は「ハーメルンの笛吹き男」らしいのですが……
笛吹き男は何の笛を吹いていたのか?
私の記憶の中では、クラリネットのような縦型の楽器を構えていたんだけど……最近、「フルートじゃないか」と思えてきました。
と言うのも、うちのねじゅみさんたち、フルートの音色が好きです。次女のフルートの音色が聞こえると、うりちゃんが出てきます(おんなのこはリビングで放し飼いなんです)。

いい音だと喜んで出てきて足元までやってくるけど、詰まった悪い音だとすぐ家に帰ってしまう。何かフルートの音色に含まれる高周波(のようなもの)が、ねじゅみさんに好まれているような気がしてなりません。
笛について、聞くところによると伝承のイラストなどは、円錐型の笛を持っていたり、横に構えていたりするそうです。オーボエの前身のダブルリードの何か、もしくはフルートじゃないかと、知人が教えてくれました。
ここで、「ハーメルンの笛吹き男」をご存知無い方にご紹介。
このお話は、グリム兄弟などによって書かれた童話ということになっていますが、およそ1284年6月26日に生じたと推定される、ドイツの街ハーメルンの災厄についての民間伝承なのだそうです。
つまり、実話を元にしたお話ということ。
どこからどこまでが実話でどこからが創作かは諸説ありますが、一般によく知られる物語では、以下のようになっています。
『1284年、ハーメルンに「鼠捕り」を名乗る色とりどりの衣装をまとった男がやって来て、報酬と引き換えに街を荒らしまわるネズミの駆除を持ち掛けた。ハーメルンの人々は男にネズミ退治の報酬を約束した。すると男は笛を取り、笛の音でネズミの群れを惹き付けると、ヴェーザー川におびき寄せ、ネズミを残さず溺れ死にさせた。ネズミ退治が成功したにも関わらず、ハーメルンの人々は約束を破り、笛吹き男への報酬を出し渋った。
怒った笛吹き男はハーメルンの街を後にしたが、6月26日の朝(一説によれば昼間)に再び戻って来た。住民が教会にいる間に、笛吹き男は再び笛を吹き鳴らし、ハーメルンの子供達を街から連れ去った。130人の少年少女が笛吹き男の後に続き、洞窟の中に誘い入れられた。そして、洞窟は内側から封印され、笛吹き男も洞窟に入った子供達も二度と戻って来なかった。物語のバージョンによっては、足が不自由なため他の子供達よりも遅れた2人の子供、あるいは盲目とろう者の2人の子供だけが残されたと伝えられている。』
ハーメルン市の新門にあるラテン語の碑文には、この笛吹き男の正体はマグス(悪魔)であったと刻まれているらしく、やはり笛には何らかの魔力があるのだなぁーと思わされます。
そもそも笛など楽器の起源は、呪術や祭祀が目的だったらしいですからね。
それに現代の私達も、楽器に取り付かれて吹かされています。それも魔力なのかもしれませんね(笑)